浸炭・浸炭窒化

浸炭とは

浸炭とは、炭素含有量の少ない鋼を金属の表層から炭素を固溶させて表面のみを硬化する熱処理です。
浸炭雰囲気ガス(RXガス)を用いて製品の表面から炭素を浸透・拡散させ、焼入れを行います。表層は硬く、内部は柔軟な組織により耐摩耗性と靭性に優れています。

浸炭窒化とは

浸炭窒化は鋼の表面に炭素と同時に窒素を浸透・拡散させ、表面硬化層を得る熱処理で、主に耐摩耗性が必要な摺動部品に用いられます。
浸炭窒化は、通常の浸炭雰囲気ガス(RXガス)にNH₃ガスを添加し、NH₃から分解したN成分により浸炭に加えて窒化も同時に行われます。
窒化により焼入性が向上するため、焼入れ性の悪い材料、例えばSPCC(冷間圧延鋼板)、S15C(低炭素鋼)などの非合金鋼の処理が可能になるり、比較的安価な材料を選定することが出来ます。

東研の強み

地域に密着した豊富な設備ラインナップと製品形状に応じた油種を使い分けることにより、焼入れ歪を抑制出来ます。
また、最大炉内15トレイの連続ガス浸炭炉で処理する事により、バッチ炉と比較して大幅なCO2排出量の削減とコスト低減に寄与します。
※同条件で連続処理した場合

設備ラインナップ

処理 仕様 設備名 三重 名張 東住吉 寝屋川 富田林 小野 播磨 橋本 総計
浸炭・
浸炭窒化
バッチ式 浸炭炉 7 8 6 7 8 3 39
冷却剤 M/A M/B/A M/A B/A/X B/A/8 B/8
ローラーハース式 ミニ連続浸炭炉 6 6
冷却剤 B/A
ローラーハース式 連続浸炭炉 5 5 1 4 15
冷却剤 X/A A A A

冷却剤

特性 名称 略称
コールド マスタークエンチ M
ブライトクエンチ B
セミホット ホットクエンチ809 8
ハイテンプX X
ホット ハイテンプA A

設備

浸炭・浸炭窒化の設備
浸炭・浸炭窒化の設備
浸炭・浸炭窒化の設備