新たな熱・表面処理と関連分野の事業開発より将来的な技術リソース獲得と販路開拓を目指します。

東研サーモテックは2039年に設立100周年を迎える熱・表面処理受託加工のリーディングカンパニーです。
古くから自動車産業を中心に活躍してきた私たちの技術もまた、100年に一度といわれる時代の変革期に差し掛かっています。
精密精度が求められる高度な熱処理技術、金属素材に新たな価値を付与するコーティング技術とそれらの関連技術を更に進化すべく、2024年にイノベーション事業部を立ち上げ新たなチャレンジを開始しました。
新設したオープン・イノベーション・センター(O・I・C)を活用し、お客様や協力企業様と今ない技術や将来のリソースの協創を目指します。
新規事業開発、基礎研究やお困り事などのご相談も承っておりますので、お気軽にお問合せください。

オープン・イノベーション・センター(O・I・C)

ドライコーティング処理を中心とした最新の技術と発想により新たな価値を生み出す場としてOICエリアを新設しました。
市場のニーズに沿った研究開発を推進し、お客様と共に次世代の価値を協創したい想いを込めて様々な成膜装置や測定機器を取り揃える計画です。
第1期エリアとして多結晶ダイヤモンドコーティング装置とマイクロ波プラズマCVD(DLCコーティング)成膜装置を配備しました。
今後も、先行試作や研究開発用として個体カーボンARC、HiPIMSや独立型円筒蒸着源を有する成膜装置など随時導入する予定です。
それらに伴う前処理設備、ラッピングを含む後処理や分析機器など関連技術も取り入れ、様々なディスカッションをOICエリアで実現します。

第1期OICエリア内覧
第1期OICエリア内覧

今後の拡張計画

  • 2024年01月 :第1期工事完了。エリア内整備中。
  • 2024年10月頃:第2期工事完成予定。
  • 2025年04月頃:第3期工事完成予定。

共同研究・ジョイントワーク

イノベーション事業部は市場ニーズにフィッティングした技術開発として共同開発・ジョイントワークを推進しています。
お客様の新製品に対する課題解決やロバスト性向上など、様々なご要望に応じた表面改質技術の技術開発・研究提案をいたします。
前後工程を含めて熱・表面処理を駆使した改質表面特性を様々な分析手法により解析する基礎評価、摩擦・摩耗試験機など使用環境を模擬したラボ評価、実機試験用サンプル製作による実証評価から生産技術開発・量産対応まで、基礎検証~先行試作~安定生産まで一貫した提案が可能です。
(現在の共同研究例:お客様との新機能検証、協力会社様との新被膜開発、仕入先様や大学とのコラボレーションなど幅広い分野で企画を進行中)

共同研究・ジョイントワークのイメージ

イノベーション事業部の対応技術(2024年4月現在)

DCコーティング(多結晶ダイヤモンド)

DCコーティング(多結晶ダイヤモンド)

究極の物性を持つダイヤモンドを膜として形成するDCコーティングは、超硬質かつ低摩擦を示すだけでなく、高い熱伝導性や優れた半導体特性を有する最上位膜です。
あらゆる分野で活躍できるダイヤ膜ですが、素材が限定されることなど成膜原理上の課題も多く、相談が必須となります。

小型高速DLCコーティング(マイクロ波プラズマCVD)

小型高速DLCコーティング(マイクロ波プラズマCVD)

優れた耐摩耗性と低摩擦係数を示すDLCコーティングに対して、マイクロ波を活用することで更なる高硬度化と成膜速度向上を実現した成膜装置です。
小型製品が限定となりますが約1分タクトで連続的に取り回しできる本装置は、研究用途などサンプル作製に適します。