TiCN(Titanium Carbon Nitride)

TiCNとは、チタニウムカーボンナイトライドの略称で高硬質で耐摩耗性に優れたTiNに炭素を添加し低摩擦特性を加えた硬質複合薄膜です。
チタン系複合膜の基本的なコーティング薄膜で一般工具へのPVDコーティング膜として市場に提供されている被膜の一つです。弊社でもスタンダード膜として安価で短納期な対応が可能です。

TiCN膜はHV2500程度の高硬度膜であり、優れた膜密着性と耐摩耗・耐食性・耐熱性に加え低摩擦特性を有しています。
刃具への一般的なコーティング膜として幅広く適用されています。
高硬度・耐摩耗に加え低摩擦特性を有していることからパンチ類など各種塑性加工工具に採用されています。

TiCN(Titanium Carbon Nitride)特長

TiCNはチタン系のスタンダード複合膜で硬さHV2500程度となり、優れた密着性と耐摩耗性に加え低摩擦特性より一般的な塑性加工工具に採用されています。
成膜時に形成されるドロップレットはラッピング磨き処理にて提供が可能です。また、刃具の刃先形状の最適化としてドラックフィニッシュによるホーニング処理も提供致しております。
優れた密着性とチタン系スタンダード複合膜として、更なる添加元素による応用膜の下地としても用いられています。

TiCN(Titanium Carbon Nitride)特長

Ti系スタンダード膜 弊社TI系のラインナップ

ラインナップ

◆TiCN 硬度HV2500程度

除膜・再処理も対応致しますのでご相談下さい。

Ti系のスタンダード複合膜

事例紹介

パンチ

様々な金属の塑性加工をするパンチに耐摩耗性に優れたTiNに低摩擦特性を有したTiCN膜が採用されています。
高圧で鍛造、押し出し加工、圧延加工をはじめ多くの方法で塑性加工を要求される工具に対し、約2μmという極薄膜を形成する事で工具形状の大きな設計変更をすることなく耐久性の向上が図れます。また、優れた密着性よりパンチ形状に追従した良質膜を提供する事が出来ます。
TiCN膜は優れた膜密着性と耐摩耗・低摩擦特性で様々な塑性加工工具に幅広く用いられています。

金型

様々な金属の塑性加工をする金型に耐摩耗性に優れたTiNに低摩擦特性を有したTiCN膜が採用されています。
高圧でで塑性加工を要求される金型に対し、約2μmという極薄膜を形成する事で工具形状の大きな設計変更をすることなく耐久性の向上が図れます。
また、除膜・磨き・再処理し寿命を著しく向上させる事が出来ます。
TiCN膜は優れた耐摩耗で様々な金型に幅広く用いられています。

※最大直径500㎜程度、穴深さは開口部直径程度の深度被覆となります。
 内径については別途ご相談下さい。